レンタルサーバと簡単にファイル転送する方法【WinSCPでSFTP・FTPS通信】
2015/09/22
技術者じゃない一般の人達がレンタルサーバを借りてWordPressやホームページ始めようとして最初につまずくこと、それがファイル転送だと思います。
- レンタルサーバにWordPress入れたいんだけど、どうやってWordPressのファイルを送ればいいの?
- 私の借りたレンタルサーバにはワンポチで簡単にインストール出来たけど、新しいファイルをサーバに送りたい。
- サーバーにあるファイルを自分のパソコン上にバックアップ取っておきたい。
どのタイミングで必要になるかは人それぞれでしょうが、いつかは必要になるはずです。
そこでサーバにアクセスしてファイルのやり取りを行うかですが、もしかしたら借りたサーバにブラウザ上からアップロードやダウンロードを行える管理ツールを用意してくれているかもしれません。
そのツールがあれば多少のことはブラウザだけでも対応できるかもしれませんが、やはり使いづらいことがほとんどです。
なので、ファイル転送に特化した専用のソフトを導入しましょう。
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WinSCPについて
今回はWinSCPというフリーソフトを導入します。
WinSCPは、SCP・FTP・FTPS・SFTPに対応したWindows用のファイル転送ソフトウェアです。
なぜWinSCPか
他にも同じようなフリーソフトは色々あり、有名どころではFFFTP、FileZillaがあります。
各ソフトの機能などを比較されているサイトがあるので、詳細にこだわりたい人は自分に適切なものを選びましょう。
参考:WinSCP・FileZilla・FFFTPの比較:ベストなFTPソフトの選び方
私の場合は以下の点からWinSCPを選んでいます。
- より安全なSFTPで鍵認証が出来る
- プログラムファイルのパーミッション設定が自動で出来る
- マスターパスワード付き
- FFFTPしか使ったことがなかったから引き出しを増やす目的で
比較されているサイト見た限りだと、セキュリティに理解のあるエンジニアならWinSCP一択な気がします。
ただ、2013年の記事なので現在の対応状況は色々変わっています。
WinSCPは、タブで複数接続出来るようになっていますし、最大同時転送数も1~9で任意に設定可能です。つい昨日(2015/08/04)にもアップデートされていてとても安心です。
ちなみに以下のような方であれば、どれを選んでも大差はないです。
- ブログしか書くつもりはない
- 静的コンテンツ(html、css、js、画像)くらいしか置かない
- セキュリティに関心はない
- プログラムやサーバー管理などエンジニア的なことはしない
WinSCPのインストール
公式サイトWinSCPからダウンロードします。Installation packageを選択。
ダウンロードしたファイルを実行すると言語を聞かれるので、言語を日本語にしてOKを選択
後は、特に気にせず「肯定系ボタン」で進めて大丈夫です。
許諾に同意。
インストール先や、余計な設定を省きたい人はカスタムインストール。
カスタムの内容はサムネで載せときます。
インストール最終確認。インストールをクリック。
インストール完了。
WinSCPを起動にチェック付けたまま完了でアプリが立ち上がります。
WinSCPの使い方
接続先の設定
最初は当然サーバへの接続情報は何もないので、接続する為の情報を入力していきます。
FTPS接続の設定例
- 転送プロトコル:FTP
- 暗号化:明示的なTLS/SSL暗号化
- ホスト名:レンタルサーバから連絡のあったもの
- ポート番号:21(レンタルサーバによっては変えられてる可能性あり。その場合は連絡あります)
- ユーザ名:レンタルサーバから連絡のあったもの
- パスワード:レンタルサーバから連絡のあったもの(変更できるなら強力なものに変更しておきましょう)
SFTP接続の設定例
- 転送プロトコル:SFTP
- ホスト名:レンタルサーバから連絡のあったもの
- ポート番号:22(レンタルサーバによっては変えられてる可能性あり。その場合は連絡あります)
- ユーザ名:レンタルサーバから連絡のあったもの
- パスワード:レンタルサーバから連絡のあったもの(変更できるなら強力なものに変更しておきましょう)
設定の保存
- セッションの保存名:一覧に表示されるもの。自分が分かりやすい名前で良い。
- フォルダ:一覧で表示されるもの。大量に管理しないのであれば<なし>で良い。
- パスワードを保存:毎回入力することになるのでチェック。
- デスクトップにショートカットを作成:サーバに即繋がるショートカットが作成されます。
デフォルトのままだとセキュリティを考慮してパスワードは保存されません。
これは後に説明するマスターパスワードで強化するので、パスワードを保存にチェックを付けてOKで保存して下さい。
フォルダを作成するとこんな感じになります。管理ボタンからいつでも作成・削除可能です。
マスターパスワードの設定
ツールボタンから環境設定を開きます。
セキュリティからマスターパスワードのマスターパスワードを使用するにチェックし、マスターパスワードを入力します。(画像は設定済みなので変更になってます)
ここで入力するものはWinSCPからサーバにアクセスする為のパスワードを保護する為のものです。
なので各サーバにアクセスする為のパスワードである必要はありません。
マスターパスワードを設定すると、WinSCPに保存しているパスワードは全て暗号化され保護されます。
サーバに接続する
設定を保存した後は、一覧から接続したいものをダブルクリックするか、選択した後にログインボタンで接続できます。
左側がローカル(自分のPC)で、右側がリモート(レンタルサーバ等)になっていて、Windowsのフォルダと同じような感じに操作することが出来ます。
サーバ側に余計なことをしてしまわないように、少し左側のローカルで遊んでみましょう。
恐らく説明は不要ですが、簡単な操作だけあげておきます。
サーバにファイル・フォルダをアップロード
ローカル側のアップロードしたいファイル・フォルダを選択してアップロードボタンをクリック。
左側のボタンがコピーで、右側のボタンは移動(ローカルから消える)に該当します。
今回はコピーするアップロードを試します。
アップロードする対象とバックグラウンドで転送してくるか聞いてきます。
対象は全てであればデフォルトのままで良いし、特定の拡張子のファイル(*.pngなど)だけに絞りたいなどを指定することが出来ます。
バックグラウンドで転送しない場合はこのダイアログ同様に、上にかぶさった状態で他の作業ができなくない状態で転送が始まります。
バックグラウンドで実行しない場合はこのような進捗画面が出ます。
完了後には、サーバとの接続を切る、スリープ状態に移行、電源を切るが指定出来ます。
サーバからファイル・フォルダをダウンロード
ダウンロードもアップロードとほぼ同じで左右が違うのみです。
今度はコピーではなく、移動するタイプを実行します。
今度はバックグラウンドでの転送を試してみます。
進捗を表示するダイアログが出現せず、画面下部で進捗が表示されます。
この状態であれば他の操作が行えます。
同じファイルが存在する時
同じファイルが存在する時はどうするか確認してきます。
何もしない、全て上書き、新しい方のみ上書き、新しい名前で保存するかを選択できます。
まとめ
WinSCPを使うことで、サーバとの接続設定さえ出来てしまえば、後はWindowsのフォルダを触っているかのようにファイル操作が可能になります。
一応説明いれましたが、この記事を見てるような人であれば直感的に操作出来ると思います。
恐らくダウンロードボタンやアップロードボタンなんて使いません。ほぼほぼドラッグアンドドロップで済んでしまいます。同時にCtrl押しながらで複製、Shift押しながらで移動などもありますし、バックキーで1階層上に移動や、Deleteで削除が出来ます。
また、環境設定からカスタマイズ出来る項目が大量にあるので自分好みにどんどん拡張できます。
今回は簡単な説明しかしていませんが、半年後ぐらいにレンタルサーバを共用からVPSに移行する予定なので、その時にもうちょっと詳細な記事を書きたい思います。